「アルジェントソーマ」
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2002/02/21
- メディア: DVD
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相違点は謎をきちんと収拾つけているところ。それはもう見事に丁寧に説明がつくので、エヴァのような後味の悪さはない。しっかりと纏まっている。しかし纏まっている分スケールが小さいのは確かです。「え、結局そんなんなのかよ!」っていうね。拍子抜けというか、なんだか恰好悪いというか。「エイリアンよりも怖いのは人間」ってことなんだろうけど、そういうのはもうわかりきっているから。
しかしきちんと纏まっている分、EXTRAのスー・ハリスのエピソードが蛇足に感じてしまったのが正直。あからさまにこれはアスカ意識で。…と思ったら更に最後で子安がやってくれた。この人やっぱり面白い、上手い。
エイリアンというのが結局かつての宇宙飛行士の心の欠片だったわけで、彼が宇宙に彷徨う事態を作ってしまったのが軍高官の人間たちだったわけだから、確かに元を正せばその高官連中に原因があるのはわかるのだけど。それで最後の最後に司令官のイネスや主人公がフランク(ユーリ)を止めるっていうのは…。マイケルにしても「部下を失った」って言うのも。なんだかあまりにロマンチシズムに過ぎやしないかと。彼が心を切らざるを得なかったのは確かにお偉い連中の勝手だけど、彼が心を切ったのもまた彼の勝手で、そのために多くの犠牲が出ているのだし。マイケルのかつての部下だって殺したのはフランクってことになるし。
主人公は終始暗い。暗いだけならいいんだけど明らかにダメ発言多く、感情移入の余地はなかった。存在感は薄いし、子ども相手に大人げないったら。すごいや。
あと個人的に、この鼻の先端が切れる絵って苦手だな。
そういえばアニメで黒人のメインキャラクターは意外と珍しい気がする。褐色ではなく、きっちりとアメリカ系黒人のキャラクターは初めて見た。