「Angel Beats!」
Angel Beats! 7 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2010/12/22
- メディア: Blu-ray
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天使が実は天使じゃないって言うのが判明した辺りから、一体この死んだ世界戦線は何と戦っているのかという疑問を抱きつつ、その根幹を特に追求することもなく物語が表面上進む。そして主人公がなんとなく『成仏っていいことだ』と説きだすのだけれど、観ている方への説明不足からか本当にそれがいいことなのか納得できないまま10話の「おれが結婚してやんよ!」になる。翌週の音無の「次は誰を消そうかな」に戦慄したまま唐突に影が出てきてみんな消える。
随分行き当たりばったりに作ったのかなという印象。作品の世界の価値観が定まっていないから観てる方としても誰を拠り所にストーリーを追えばいいのかがわからない。本来それが主人公になるわけだけど。彼の最終回であの所業がなければ、なんとなーくいい話で終わったのだろうに。
改めて追求するとキリがないけれど、ただ正直なところ「キャラ萌え」で追いかけた作品で、しかも思いがけず途中からレギュラー化して最終話までちゃっかり残ってくれたのでその点において大満足していたりする。直井くんマジ直井。中世的な見た目も好きだったけど、なによりもCV.緒方恵美の声と演技力で堪能した。6話の回想での複雑な感情を内包した演技や、最終回の泣き声からの「ありがとうございました!」まで久々に美味しい役どころでファンとしては嬉しかったです。やはり美青年声のときが一番好き。
「その街のこども」
- 出版社/メーカー: トランスフォーマー
- 発売日: 2011/06/03
- メディア: DVD
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それと同時に、2011年3月11日あのできごとを、今は否が応でも思い出さずにはいられない。あの日の前に観るか後に観るかでどうしたって感じ方が変わってきてしまう。作中「100年に一度の大震災をいちいち考えても仕方ない」というようなことを話す件があったけれど、阪神淡路から16年目にそれは起きた。規模だけで語るべきではないのを承知の上で、それでもやはり規模で言えば阪神淡路以上の被害を出した東日本大震災。
時間が流れれば、フィクションはきっと力を持つ。生命の危機を乗り越え、そして毎日の生活を取り戻したときに初めて。だからたぶん今はまだそのときではない。一日も早くそれが訪れるように。
「つむじ風食堂の夜」
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 2010/10/20
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八嶋さんは最初にキャスティングされたのを知ったときは正直ちょっとちがう気がしていたけれど、全然そんなことはなかった。実はもっと騒々しい演技をされる俳優さんだと思っていたので。(たぶん偶然観た舞台のDVDの印象ですが、考えてみたらあれは子ども役でした。)帽子屋さんと果物屋さんの青年はイメージぴったり。どちらも少し外れると胡散臭かったり鬱陶しくなるキャラクターだけど、ギリギリできちんと成り立っていました。
原作も実は案外食堂でのエピソードが少なかった気がするけど、映画はなんとなくそれ以上に食堂から遠ざかってる気がしたのが少し残念。なにせコックすら登場しないので。どちらかというとタブラのが印象に残ってしまった。
「ホームレス中学生」
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2009/04/24
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最初に思っていたのと違ったのは、ホームレスを実際していたのは前半くらいまでで、映画としてメインで描いているのはホームレスを脱してからの葛藤部分だったこと。過酷な状況のときは必死だから考えなかったことが、落ち着く場所ができたことで姿を現して圧し掛かっていく。この映画では過去の母親の死で、それを乗り越える部分が実は重要だったのだなと。だから見ていたらわりと真っ当に青春映画だった。
主人公が周囲に一家離散を伝えられない。コンビニでバイトする兄に「毎日行ったら変だ」と近くまで行っても声をかけずに引き返す。おとなになると「頼ればいいのに」と思うけど、中学生男子には中学生男子のプライドがある。というか当事者じゃないから思うだけで、なかなかひとに頼るって難しいのかもしれない。
小池徹平くんも悪くないけれど、脇がよかったのでやや弱い印象。池脇千鶴が20代後半なんて思えない!ネイティブの関西弁だし、明るくて適度にキツくて、よかった!キングコング西野もいい。「ガキンチョ★ROCK」でも一番演技をしている印象だった。(対するロザンがあまり映画に向いてる感じがしなかったので余計に…。菅さんは役柄によってはもっと生きると思うのだけど。)
「天国はまだ遠く」
- 出版社/メーカー: よしもとミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2009/05/29
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主人公が隣の夫婦の家に鶏をお裾分けに行くけど無下に断られ、それでも懲りずに数日後に今度はお蕎麦を持っていく件が好き。もしも1回目で主人公が腹を立てたりして「二度と持っていかない!」ってなればそれきりだったわけで、人間関係ってやっぱり粘り強さと思いやりだななんてことを改めて思う。
チュートリアル徳井は画になるなあ。男前で甘い顔立ちだけど華奢すぎないのがいい。田村の過去の設定は原作にはなかったけど、そんなに邪魔に感じることはなかった。不思議なことに相方の福ちゃんは演技をすると胡散臭くなる。
瀬尾まいこ「温室デイズ」
- 作者: 瀬尾まいこ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07
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とても好きだなと思ったのは、みちると父親の関係。昔かたぎで古くさい父親を、みちるはとても信頼しているのがわかります。その歳特有の親への疎ましさも抱えつつ、彼女は父親の思いをきちんと受け止めています。中学生くらいの子が主人公のお話ではこれもやっぱり珍しいのではないかと思います。あくまで父親として、友達親子ではないのもいいですね。
登場人物それぞれの思いがぶつかる花壇のシーンはかなり息を呑みました。花壇の無事を願うみちる、そのみちるの思いを受けてナイフを持った吉川、行き場のない怒りと不安を抱える瞬。みちるのために瞬を変えようとした優子。それぞれにいろいろな思いや事情を抱えていても、目に見えるのは行動の部分だけなので、ひとがわかりあうことや、ましてひとを変えることは難しいのだと思い知らされる場面でした。それでもなにかが、という終わりは明るくてよかったと思います。
「ゲド戦記」
- 出版社/メーカー: ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2007/07/04
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物語の世界観や登場人物の背景についてほとんど説明のないままに進んでしまい、様々な要素(テルーの正体や、アレンの魔法の剣の意味や、アレンが父を殺した理由)が消化不良のまま置いてきぼりにされてしまったような気分です。なにより声優陣の演技が菅原文太氏以外はとても酷かったので、本当にそろそろ本職の方を起用して欲しいと思います。