J.D.サリンジャー,村上春樹「キャッチャー・イン・ザ・ライ」

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

ライ麦畑でつかまえて」という邦題から、ライ麦畑で追いかけっこするカップルの話だと思っていました。全然違った。主人公が学校を退学してからのことを回想形式で語っていく話。
独特の文体が、サリンジャー独特なのか、村上春樹独特なのか判断できない。何度も出てくる「ほんとの話」とか「真剣にさ」あるいは「嘘くさい」という言葉。それがかえって主人公の現実味のなさを際立たせる。