「黒執事」(2)

黒執事 2 (2) (Gファンタジーコミックス)

黒執事 2 (2) (Gファンタジーコミックス)

書店で結構人気があるらしい扱いだったので、そして自分もミーハーに執事というものに興味もあるので読んではみたかったのだけど、直感的に「買うものではない」と思っていて手を出さずにいたら、友人の友人が買っていたので又貸ししてもらえることに。
自分の直感は正しかった。元々完璧というものに魅力を感じない。主人公がこれだけできるのなら、もう他の使用人全部解雇すればいいんじゃないかと思ってしまう。主人公の能力の高さを示して、あとは賑わい程度にしか扱われない使用人のキャラクターたち。しかもそれも、普通以上に使えないので読者の視点としてもあまりに低すぎる。
作者にあるのは恐らく「こういう話」ではなく、「こういう設定の人」であり「こういう関係」。いわゆる萌え要素(しかも大概どこかで見たようなもの)を色々と集めて、更にどこかで見たような話に当てはめていくという印象。だから印象に残るものがない。しかも主人公が完璧であるから話の広がりはない。
絵が一見綺麗に見えるけど、素人目にも何かおかしい場面が。煌びやかで耽美な世界観を描ききれていないのも気になる。中途半端な笑いに逃げている。それにしても2巻の「死神DEATH★」は笑うところ?
そもそも自分はゴシック系が好きじゃないことに読み終わってから気づいた自分も自分だけど。