「クローズ・マイ・アイズ」

不倫自体は肯定しないけど全面否定もしない。ただ不倫モノって、どうも不倫している側の「私たち理解されない関係なのよああ可哀想」っていう空気を感じてしまって辟易する。
退屈しのぎに弟を誘惑した姉も馬鹿、それに本気になっちゃった弟は可哀想なのかもしれないけど、そもそも他の部分で人間的魅力があるわけじゃないのでやっぱり馬鹿にしか見えない苦しい映画。弟が浅薄で直情的で万年発情期というのは当然役柄の設定上のものですが、クライヴ・オーウェンのきょどった目つきが気持ち悪くてかなり苦痛。「キング・アーサー」では別に気にならなかったのに。
妻の浮気に感づいて動揺する夫はエキセントリックに見えて1番の真人間。最後に怒るべきはこの人のはずなのに…でも確かに相手が興奮しちゃうと、自分は冷静になっちゃうことってある。