「超劇場版ケロロ軍曹3 天空大決戦であります!」

個人的な評価としては、劇場3作の中で1番低い。1作目は手探りで尚且つ時間の短さを考慮すれば、バランスはよかった。2作目は単純に自分が「家族」というテーマに弱いせいもあったけど、繊細で感動できる作りになっていた。
しかし今作。まず「武者ケロ」が全く面白くない。時間合わせのために作られたようなぐだぐだ加減。前作の短編はこちらも別に内容は大してないのだけど、過去ネタという、キャラクターファンにおいしいことをきちんとやっているのに比べると、本当に帳尻あわせにしか見えない。TV放送版の中の1話を持ってきたんじゃないかとさえ思った。短編としてのまとまりすらない。
さらにその後入った新キャラ募集の受賞者発表とCM。受賞者発表まではまだ許せる。でもCMについてはとても不愉快。お金を払って「映画」を観に来た客に、「ゲーム」のCMを流すな。
そして長編。笑える描写はいくつもあったけど、映画全体をよかったとは言えない。というか3作目にしてマンネリ感が漂っているような…。ケロン人と人間とのコンビの絆は1作目で描かれている部分だし、2作目も全体の絆と家族愛を既にやってるからなあ。アクションシーンもいまいち緊迫感に欠けて、2ndシーズンラストの話のがずっと手に汗握った。ケロン人同士の絆とか、もっと描いてもよかったのに。冬樹が友情を連呼するのに、少しうんざりしてしまう。口に出さず示す展開にして欲しい。
あと気になったのは作画。人間が肩幅なさすぎて、脚ものっぺり長いだけだからゴム人形みたい。気持ち悪かった。
2役演じた渡辺久美子さんが素晴らしかった。