「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2002/12/18
- メディア: DVD
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今回映画を観たのはゲスト出演の緒方恵美目当て。こちらは大満足です。コナンは声優陣に非常に安定感があっていい。でも途中に出てきた小学生がやけに棒…と思ったらやっぱり素人か。本物の小学生も混ざってた?
全体としては、何となく釈然としない。その1番の理由は、シンドラー社長の秘密。すごく引っ張った割に、実はジャック・ザ・リッパーの子孫ってだけ?実際に人を殺したってことならともかく、100年も前の先祖の血なんてそれほどすごい秘密になるの?って思ってしまう。殺人者の血を引き、殺人を嫌悪しながら同じことをしてしまうというのが描き切れたらもっと面白かったのかもしれない。
そしてもうひとつの違和感はその社長と、ヒロキ少年の関係。ただの金目当てだったのか、親子同然だったのかが明確じゃないためになんだか不安定。金目当てならもっともっと非情に描けばいいと思うのに、血に怯える姿というのはある意味人間的だから一貫性がない感じがしてしまう。そしてもし仮に親子のような関係だったのなら、親同然に育ててくれた人を「100年前の殺人者の血が流れている」だけで心が離れたヒロキにも問題がないか?それはただのディスコミュニケーションじゃないのか?
明確じゃないからというよりは、多分双方に愛情の流れが見えないのが面白くない。内包する感情がない、あるいは描かれないので深みがない。もしかしたらこれがコナンではなかったら違ったのかもしれない。もっと心理を深く描いてくれたのかも。そう思う勿体無い。
それと最後に毛利探偵が「コナン大明神様ー!」というのはなんだか変。自分の娘が死ぬかもしれないときにいう言葉か、と。「頼む」とか一言だけでいいじゃないかと思う。
ただ今まで全く興味のなかったシャーロック・ホームズシリーズにちょっと関心がわきました。どちらかといえばモリアーティ教授の方にだけど。