「巌窟王 アルベール外交官日誌」

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途中からですが、ほぼリアルタイムでブログの更新を見て、その展開に多少なりとも一喜一憂していたことが懐かしい。終わった瞬間に怒りすら込み上げてきたのも。
私はアニメのあの最終回で「巌窟王」という作品は終わったと思っています。伯爵は死んだとも。伯爵は、というよりエドモンは陰謀や欲望、嫉妬によって激流の中に飲み込まれた悲しい被害者だったけれど、復讐を始めた時点で加害者になっている。そして間違いとはいえフランツという、何ら関係のない人間を殺してしまった。そこにけじめをつけるにはやはりあの最後でいいのだと思っている。
だから、正直言ってしまえばこの話は蛇足以外の何者でもない。
それでも伯爵ファンとしては生きていてくれたら嬉しい気持ちはあったのだけど、最後で再び伯爵は旅立ってしまうわけで。…アニメで伯爵の最後に涙して、なぜ二度も別れを経験しなきゃいかんのだ!というファン心理です。
で、読み返してみて思ったのは単純に面白くないということだったりする。ブログならともかく紙に書かれると稚拙さが目立ってなかなか読みづらいものでした。ただし前田真宏監督の挿絵はラフですが綺麗。
っつーかどう考えても団長=伯爵なんだからさっさと明かせよって思ったな、当時。