「新撰組異聞PEACE MAKER」(1)

新撰組異聞PEACE MAKER (1) (BLADE COMICS―MAGGARDEN MASTERPIECE COLLECTION)

新撰組異聞PEACE MAKER (1) (BLADE COMICS―MAGGARDEN MASTERPIECE COLLECTION)

ずっと気になっていたのですが、どうも私はこの作者になんともいえない苦手意識があるのか購入を躊躇っていた。しかし最近司馬遼太郎の「新選組血風録」を読み返していて俄かに自分の中で新撰組が熱くなってきたので思い切って1巻購入。(思い切っても1巻だけ)
面白くないってわけじゃないのだけど、何か引っかかる。どうしてもあざとさが見えてしまうのは穿ち過ぎか。
しかし土方は非常にかっこいいのでそのためだけに読んでいこうと思う。冒頭で軍服の土方もチラッと登場していて喜んだんだけど、今この漫画連載休止中なんだっけ…。早く函館まで描いて欲しい。いっそ繋がりを無視して函館だけ描いて欲しい。
沖田は自分の中で違和感はなかったですが、主人公のテンションの高さと15歳にしてはあまりにも幼すぎる点(見た目ではなく、精神的に)が気になってしまう。それと主人公の兄。私はどうもこの「主人公を中心に世界が回っている兄」というのが苦手です。兄の世界がないから。那州雪絵の「ここはグリーン・ウッド」の蓮川兄なんかみたいに、わかっていてやってるならともかく。両親が死んで1人で面倒見てきたのしてもどうも行き過ぎじゃないかと感じてしまう。
あと絵の雑さが気になった。この人の絵は華やかなんだけど、粗い。初期の作品だからか、少年漫画として意識的にやっているのかはわからないけれど、それにしても着物に関してはもう少し見て描いて欲しい。袖の様子なんか見ていると想像だけで描いているような感じを受ける。私はどうも「るろう剣心」と比較してしまうから一層気になる。
文句が多くなってしまったけど、多分続きは買う。