重松清「娘に語るお父さんの歴史」

娘に語るお父さんの歴史 (ちくまプリマー新書)

娘に語るお父さんの歴史 (ちくまプリマー新書)

エッセイと小説の中間、とも少し違うかな。エッセイよりやや客観的。あくまでも架空の主人公と娘だけど小説ではなく。伝えたいことが明確ではない世代というならば、きっと自分の世代もそうなるのだと思う。明確ではないけれど、それでもこんな時代に生きていたのだということを、肯定して次に伝えられたらいいな、と思う。最後は少しずるいかな、とも思う。
中高生向けに書いているみたいだったけれど、作者の同世代のひとが読む内容。同世代にこんな風に書いてくれる作家がいることが羨ましい。